熱で溶ける繊維を使用し、ウェブ内部の織維同士を熱融着させることで製造する不織布です。
サーマルボンド不織布は、熱で溶ける繊維を使用し、カーディングを終えたシート(ウェブ)に熱を与えることで、ウェブ内の繊維を融着して結合する不織布製造法です。バインダー(接着剤)を使用しないことから衛生的であることが特長で、衛生用品や食品分野の製品に主に使用されています。原料にポリプロピレン(PP)を使用した製品は吸油性に優れ、食品分野でも揚げ物用トレーマットなどに応用されています。また、後工程で接着剤を使用せずにヒートシール加工を行うことも可能です。
繊維を熱融着するだけで作られ、衛生面に優れています。
熱で溶ける繊維を使用していますので、後工程でヒートシール加工も可能です。(接着剤を使用しなくても加工適性が高い)
原料にポリプロピレン(PP)を使用することでは吸油性に優れた不織布とすることも可能です。
シンワでは、1つのサーマルボンドの生産ラインで、以下のタイプの熱融着による結合ができる設備を設置しています。結合方法を複合化して行うことも可能です。
高温で平滑性がある熱ロールで、シート(ウェブ)をプレスしながら熱融着させることで、 フラットで薄い不織布を製造できます。
高温の熱風が出るオーブンを使用し、オーブン内でウェブの中を高温の熱風が通過することで結合、 ふんわりとした嵩高の不織布となります。
回転するロールの内部からウェブに熱を与え、プレスロールとの間で圧縮することで、ウェブ内部で交差する、表面が溶けた繊維同士が結合されます(右図)。熱をかけることで繊維の外側のみが溶ける芯鞘繊維を使用しており、繊維同士が接着されます。
バインダーを使わない衛生的な特長を活かした製品をラインナップしています。
【製品】オムツなどの衛材・お茶パック・コーヒー用ドリップシート・食品用トレーマット(揚げ物用)・工業用・食品用各種フィルター
| パラレルウェブ: | 縦方向に対する強度が強い、低目付での地合に優れる。 |
|---|---|
| クロスウェブ: | 強度の縦横比を均一、または任意にコントロールでき、低目付〜高目付の不織布を作ることができる。 |