不織布は、繊維が三次元に絡み合った、ミクロなジャングルジムのような構造です。この構造を活かし、空気や液体は通しながら、ホコリや花粉、菌といった、通り抜けてほしくない異物を捕まえるのがフィルター性能です。

ひと目でわかる！フィルター開発の、悩ましくも面白い点

探求のポイント：

静電気という、見えない罠。

マスクなどで使われる高性能なフィルターには、繊維に静電気の力を持たせた「エレクトレットフィルター」があります。これは、物理的な隙間よりもさらに小さな粒子を、磁石のように引き寄せて捕まえるすごい技術です。しかし、この静電気の力は、湿気や時間と共に少しずつ弱まってしまいます。私たちは、この大切な性能を、いかにして長持ちさせることができるか、日々研究を続けています。

どうやって不織布にこの力を与えるのでしょうか？方法は、大きく分けて二つあります。

素材の力

捕まえたいものの大きさに合わせて、ジャングルジムの「隙間の大きさ」をμm（マイクロメートル）単位で精密に設計します。

静電気の力

繊維に静電気の力を持たせ、物理的な隙間よりもさらに小さな粒子を、磁石のように引き寄せて捕まえる高性能なフィルター（エレクトレットフィルター）も作ります。

私たちは、お客様の製品の目的や用途に合わせて、最適な方法を選んで、この「きれいに保つ力」を実現しています。