不織布百科事典
不織布百科事典
植物から生まれ、地球に還る。未来のための、素材選び。
バイオマスとは、「再生可能な、生物由来の資源（石油などの化石資源を除く）」を指す言葉です。代表的なものは、木や草などの植物です。不織布も、このバイオマス原料から作ることができます。環境問題への関心の高まりと共に、注目されている分野です。
ひと目でわかる！「バイオマス」と「生分解性」
似ているようで違う、二つの環境性能
探求のポイント：石油由来の性能に、いかに近づけるか。
植物由来の原料（例：ポリ乳酸）は、環境に優しいという大きなメリットがありますが、熱に弱かったり、少し硬かったりと、まだまだ石油由来の原料の性能に及ばない点もあります。私たちは、他の繊維と組み合わせたり、製造方法を工夫したりすることで、環境性能と実用的な性能を両立させるための、最適なバランスを探し続けています。
環境への配慮が求められる、様々な製品で利用が始まっています。
環境への配慮を示す、公的な認証マークが「ものさし」となります。
バイオマスマーク： 日本有機資源協会が認定するマーク。製品に含まれるバイオマス資源の割合を示します。
生分解性バイオマスプラマーク： 同協会が、生分解性の基準を満たした製品に与えるマーク。
キーワード解説
ポリ乳酸（PLA）： トウモロコシなどの植物から作られる、代表的なバイオマスプラスチック。一定の条件下で、水と二酸化炭素に分解される「生分解性」も持っています。
カーボンニュートラル： 植物は、成長過程でCO2を吸収します。そのため、バイオマス製品を燃やした時に出るCO2は、もともと空気にあったものが戻っただけ、と考え、CO2の総量を増やさない、という考え方です。
どうやって不織布にこの性能を与えるのでしょうか？
材料の力
コットンや、トウモロコシなどから作られる「ポリ乳酸（PLA）」といった、植物うまれの繊維を使って不織布を生産します。
求められる性能やコストに応じて、バイオマス原料と従来の石油由来原料を最適なバランスで組み合わせることも、重要な技術です。
私たちは、お客様の製品の目的や用途に合わせて、最適な方法を選んで、この「未来を考える力」を実現しています。
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